古い車の維持費、車検は高くつくって本当?
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長く同じ車に乗っている方の中には、車を乗り換えるタイミングに悩んでいる方もいるでしょう。愛車にこのまま乗り続けたほうが良いのか、乗り換えたほうがお得なのか、判断するのはなかなか難しいものです。古い車に乗っている人の中には維持費のことで悩んでいる方もいるかもしれません。
今回は、長く同じ車に乗っている方に向けて、古い車にはどのような維持費がかかるのか、車検が高くなるという話は本当なのかなどについて、詳しく解説します。古い車の維持費を抑える方法や中古車として買取の査定に出せるかどうかもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
古い車の維持費、車検が高くつく理由
古い車の維持費や車検が高くなるとは聞くものの、具体的な理由をよく知らない方もいることでしょう。ここでは、長年乗り続けた愛車の維持費が高額になる原因として挙げられる、自動車税や車検時の費用について詳しく解説していきます。
年数が経つことで毎年の自動車税が高くなる
古い車の維持費が高くなる理由の1つが、自動車税(自動車税種別割)が高額になることです。車検を受けるためには自動車税(軽自動車の場合は軽自動車税)を支払わなければなりませんが、初回新規登録から13年が経った車の場合は、支払う税金が増えてしまうのです。
2015年3月末までに新車登録した軽自動車を例に挙げると、新車登録から13年未満は軽自動車税が7,200円なのに対して、13年目以降は12,900円となります。
普通自動車の場合は、排気量によって支払う金額が異なります。たとえば、排気量1,000cc以下なら13年経過後に支払う税額は33,900円、1000cc超~1500cc以下なら39,600円です。この金額は、新規登録から13年未満の場合の自動車税より、約15%増加している金額となります。
車検時の自動車重量税、車検基本料が高くなる
車検時には、基本的に以下の2つの費用が必要となります。
● 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)
● 車検基本料
このうち、自動車重量税と車検基本料は、古い車の場合高額になってしまうため注意が必要です。
たとえばエコカー以外の普通自動車は、新規登録から13年未満の場合、0.5トンごとに8,200円の自動車重量税がかかります。しかし、新規登録から13年〜18年未満になると、0.5トンごとに11,400円もの費用がかかってしまうのです。
また、古い車の場合、劣化による交換部品が増えてしまうケースが多く、愛車の状態次第では車検基本料も高くなる傾向に。走行距離が多く長年使用された車ほど、車検時の費用を抑えることが難しくなってしまうことでしょう。
メンテナンス費が高くなる
どんなに丁寧に乗っていても、車は使っているうちにパーツが劣化してくるため、古い車の場合はメンテナンス費が高くなってしまうもの。金属部品のサビやゴムパーツの劣化による不具合などで調子が悪くなってきた時は、修理や交換をしなければなりません。
同じ車でも乗っている期間が長くなればなるほど、修理箇所は増えてくるため、維持費が上がる原因となってしまいます。
燃費が悪くなりガソリン代がかかる
燃費が悪くなりガソリン代がかかってしまうことも、古い車の維持費が高くなる理由のひとつ。過走行の車は摩擦により部品が消耗してしまい、本来のパフォーマンスを発揮できないことも珍しくありません。
たとえば部品の劣化や割れによりブレーキの引きずりが起こってしまうと、通常よりアクセルを踏み込まないと加速させられないため、燃費が悪くなります。またエンジンの寿命やバッテリーの劣化も、燃費性能の低下につながります。
自動車保険料が高くなる
長年使用した車の場合、自動車保険料が高くなる可能性がある点にも注意が必要です。年式が古い車は、一般的に故障のリスクがあり修理費が高くなることから、特に車両保険が高額になる傾向があります。
古い車のうち、時価が設定できないほど低年式の車は、そもそも車両保険に加入できないケースもあります。ただし、車両保険についてはそもそも古い車の場合必要性が低いという説もあるので、保険会社の担当者に相談してみるとよいでしょう。
古い車の維持費としてかかる経年で整備が必要になる場所、パーツとは
古い車を乗り続ける場合、車体に対する細やかなメンテナンスは欠かせません。ここでは、古い車における整備が必要な場所やパーツ、メンテナンスの金額を紹介しますので、どのくらいの維持費がかかるのか把握しておきましょう。
エアコン
古い車になると、エアコンの効きが悪くなることも珍しくありません。エアコンの不調はエアコンガスの不足やガス漏れ、コンプレッサーの故障など原因は様々です。エアコンガスの補充なら3,000円~5,000円程度ですが、ガス漏れの修理は2万円~5万円程度、コンプレッサーの修理になると5万円~10万円程度かかります。
サスペンション
サスペンションは車のボディとタイヤの間にあるパーツで、走行中の衝撃を吸収したり、乗り心地を良くしたりするものです。サスペンションが劣化すると走行が不安定になる、乗り心地が悪くなるといったトラブルが起こります。サスペンションの種類によっても変わりますが、一般的に10年程度が耐用年数と言われています。サスペンション全体の交換費用の相場は、10万円~20万円程度(部品代のほか交換費用など含む)です。
ブレーキ
ブレーキは車の中でも、安全性に大きく関わってくるパーツです。ブレーキパッドが摩耗するとブレーキの効きが悪くなるため、すぐに交換しなければなりません。ブレーキパッドの交換費用の相場は1万円~3万円程度です。
ブレーキパッドは新品で10mm程度の厚さになっているのが一般的で、これが3mm程度までに減った時が交換タイミングと言われています。1mm程度になると事故に繋がる危険性が高くなるため、早急に交換しなければなりません。車の乗り方によってもブレーキパッドの減りは変わりますが、長く乗れば乗るほど劣化が進むため、定期的に状態をチェックしておくようにしましょう。
ミッション
車のミッションが故障してしまう主な原因は経年劣化です。他のパーツに比べると故障頻度は少ないですが、長年乗り続けていると劣化は進んでしまいます。
ミッションが故障すると加速が鈍くなったり、異臭が発生したりなどのトラブルが起こります。最悪車が動かなくなることもあるため、異常を感じたらなるべく早く修理、交換したほうがよいでしょう。
ATミッションの場合、車種によっても異なりますが、交換費用の相場は軽自動車で20万円程度、ミニバンなどで60万円程度となっています。かなり高額な費用がかかるため、ミッションが故障したタイミングで車の買い替えを考える人も多いです。
古い車の維持費を抑える方法
古い車の維持費を抑えるには、定期的なメンテナンスと適切な使用がポイントとなります。オイルやフィルターの交換、部品の交換などを欠かさず行い、大きな故障を防ぐことを心がけましょう。
また、運転の仕方も維持費に大きく影響します。急発進や急ブレーキを避け、車両に負担をかけないよう心がけましょう。丁寧に運転することで車への負荷を減らせるため、故障や不具合にかかる費用を抑えられます。
さらに、中古部品の活用やリビルド部品の利用もひとつの手。リビルド部品とは、車両から取り外した使用済みのパーツを修理・再生し、使用できる状態にした部品のことです。新品の部品より手頃な価格の部品が手に入ることで、維持費を削減できるでしょう。
古い車でも中古車として買取の査定に出せる?
古い車のランニングコストがどうしても気になる場合、買取の査定に出すのも選択肢のひとつです。長年使用された車でも、状態が良ければ中古車として買取査定に出すことは可能です。
15年落ちや20年落ちの年式が古い車でも、定期的なメンテナンスを行い事故歴がない車両であれば、思わぬ高値がつくこともあります。一部の車種や、丁重に扱われてきた状態の良い車は、海外で需要がある場合も。また、外観がボロボロの車でも、内部の部品やパーツを買い取ってもらえることもあるでしょう。
査定に出す際は、複数の買取業者に依頼することでより良い条件を引き出せる可能性が高まります。古い車の売却を検討する場合は、いくつかの業者に問い合わせてみましょう。
古い車の維持費をきちんと把握しよう
13年目以降古い車に乗り続けると、12年目までより高い税金がかかる、様々なパーツが経年劣化し整備費用がかかるといったマイナス面が出てきます。1つの車を大切に長く乗り続けるのは悪いことではありません。しかし、古い車は維持費がかかってしまうことも理解しておく必要があるでしょう。その上で古い車に乗り続けるのか、それとも13年経つ前に売却、新しい車を購入して乗り換えるのか検討してみてはどうでしょうか。
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