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最近の軽自動車は室内空間が広い車種も多く、小型の乗用車と比較しても見た目に大きな差はありません。そのため、何人乗りなの?と迷う方も多いかもしれませんね。実は軽自動車の乗車定員に関する法律は、少し複雑で注意が必要なのです。ここでは、軽自動車が実際は何人乗りなのか、また、法律を解釈する際の留意点について詳しく解説します。

軽自動車は何人乗りまでOK?

軽自動車の乗車定員は、法律上は4名までです。車検証にも、乗車定員は4名と記載されていますし、後席のシートベルトも2名分しかありません

ただし例外があり、それは子供が乗車する場合です。法律上では「12歳未満の子供は、1.5人分で大人(12歳以上)の1人分」と換算されます。わかりやすくいえば、12歳未満の子供3人=大人2人分に該当するというわけです。つまり、例えば大人2名+子供3名、または大人1名+子供4名などの組み合わせであれば、軽自動車でも5名乗車が可能です。

車検証に記載されているのは、「12歳以上の乗車定員」だと知っておくと良いでしょう。

なお、2シーターの軽自動車は、年齢にかかわらず乗車定員は2名です。

5人乗りの条件は? 子供を含む場合の計算方法

12歳未満についての例外を適用すると、5人乗りが可能になります。例えば、12歳未満の子供が3人と、12歳以上の人が2人という組み合わせであれば軽自動車に5人乗車できます。

また、12歳未満の子供が4人、12歳以上の人が1人であっても問題ありません。このような乗り方をするとシートベルトが足りなくなってしまいますが、これも例外として違反にならないとされています。

なお、大人の数によって子供が何人乗れるかは、

(軽自動車の定員4-大人の数)×1.5=軽自動車に乗車できる子供の人数

という式で計算することができます。

小数点は切り捨てになるので、大人1人、子供5人(計算結果は4.5)という乗り方はできません。

軽自動車の定員数は何で決められている?

軽自動車が何人乗りなのかはどのようにして決まっているのでしょうか。

これは軽自動車の規格によって決まっていて、軽自動車であれば軽ワゴンであっても同じです。乗車定員が4人以下ということに加えて、車体サイズと排気量、最大積載量についても規格があります。車体サイズについては全長3400mm以下、全幅1480mm以下、全高2000mm以下、排気量は660cc以下、貨物目的での利用の場合には最大積載量が350kg以下というのが規格です。

このような車体サイズや排気量の兼ね合いがあって12歳以上の人が5人以上乗車するには車内が狭くて排気量も十分ではなくなる可能性があり、安全性を考慮して乗車定員が4人以下と定められています。

定員オーバー時の罰則

もし軽自動車を使用しているときに定員オーバーを起こしてしまうとどうなるのでしょうか。道路交通法によって定員オーバーに関連する違反が二つ規定されているので内容を確認しておきましょう。道路交通法では罰則として罰金と減点の二つが定められているので、それぞれについて具体的な数値を紹介します。

定員外乗車違反

定員外乗車違反は軽自動車に限らず、車検証に記載されている乗車定員を超えている場合に科される違反です。軽自動車でも他の乗用車でも罰則については内容が同じで、罰金が6000円、減点が1点になっています。1人超過していた場合でも2人超過していた場合でも一回の摘発による罰則には違いがありません。

乗車積載方法違反

定員オーバーをしたときに該当する可能性がある違反としてもう一つ挙げられるのが乗車積載方法違反です。

これは正しい方法で人が乗車していなかったり、荷物が置かれていなかったりしたことによって安全に運転できる状態ではないときに科されます。定員オーバーの場合によくあるのが、座席以外のところに5人目または6人目が乗車したというものです。トランクや荷台に乗ってしまうと乗車定員をオーバーしていなくても乗車積載方法違反になります。乗車積載方法違反になった場合には罰金が6000円、減点が1点です。

なお、これに付随して留意しておくと良い違反として、幼児用補助装置使用義務違反もあります。

6才未満の人についてはチャイルドシートに乗せることが義務付けられています。きちんと正しい方法でチャイルドシートを取り付けられていなかった場合にも違反になるので注意が必要です。幼児用補助装置使用義務違反では1点の減点で、罰金はありません。ただ、軽自動車の後部座席にチャイルドシートを三つ付けるというのは物理的に難しいことがあります。そのため、例外的に安全に設置できない場合にはこの違反にならないとされています。

軽自動車に大人5人以上で乗るとどんな危険がある?

軽自動車に定員を超える大人5人以上で乗車をすると、定員外乗車違反や乗車積載方法違反で罰せられるだけでなく、安全面でのリスクが生じることも忘れてはいけません。例えば、定員オーバーということは車体にも負荷がかかっているわけですから、重量の問題で走行性やハンドルの操作性に影響を及ぼし、事故を起こしやすくなる可能性があります。

また、車内には定員分のシートベルトしか設置されていませんので、シートベルト未着用による危険性も高くなるでしょう。シートベルトを着用せずに事故に遭遇すれば、体が車内に強く打ち付けられたり、車外に飛ばされたりするなどし、最悪の場合には命を落としてしまうこともあるのです。

定員オーバーになりそうなシチュエーションとは

都市部などでは、駐車スペースの問題や車に乗る頻度が少ないことから、軽自動車を選ぶ方も多く見られますが、4人以下までしか乗れないということきちんと理解した上で決めていく必要があります。例えば、軽自動車を購入した当初は大丈夫でも、何年か乗っているうちに家族が増えて定員オーバーになってしまうケースもありますし、ファミリー世帯では祖父母を誘って出かける際に、全員が乗れなくなってしまうこともあるでしょう。

また、子どもの友だちを乗せたり、友人ファミリーと一緒に出かけたりする時に、「普通車にしておけばよかった」と後悔する可能性も考えられます。軽自動車の購入を検討する際には、想定されるシチュエーションやライフスタイルの変化なども考慮しておくことが大切なのです。

定員オーバーが心配な際の選択肢とは? 普通車は何人乗り?

では、実際に「軽自動車では定員オーバーが心配」という場合にはどうしたら良いのでしょうか。例えば、夫婦で車の免許を持っているのなら軽自動車を2台持ちするというのも方法のひとつでしょう。車種によっては8人乗りのミニバン1台を購入するよりも安く済む場合もありますし、税金や燃費などの面でも家計に優しいのが軽自動車の魅力。

また、それほど頻繁に乗らないというのであれば、必要な時だけレンタカーやカーシェアなどを利用するという方法もあります。一般的な普通車は5〜8人乗りとなっていますので、家族構成や乗車頻度など、ライフスタイルやライフプランを考慮した上で、その家庭に合った選択をしていくと良いでしょう。

4人乗りで広々快適の軽自動車

4人乗りの軽自動車の中には、低床で天井が高く、室内空間が広々とした、ファミリーカーとしても人気の高い車種も出ています。ここでは、特にハイトワゴンとも呼ばれる軽自動車の中から、おすすめのモデルをいくつか紹介します。

スペーシア(スズキ)

軽自動車に強いスズキが出しているスーパーハイトワゴン。室内長2155mm、室内高1410mmの広々とした室内空間が特徴で、全てのシートを前後に調整でき、後席もリクライニングできます。さまざまなシートアレンジが可能で、大人4人でもゆったり座れるスペースを確保できます。後部座席は低床で大開口の電動スライドドアがついているため、小さい子供からお年寄りまでスムーズに乗り降りが可能な上、大きな荷物もラクラク積み込めるところが、幅広いユーザー層から高い評価を受けています。

ルークス(日産)

ルークスの特徴は、何と言ってもこのタイプの車種の中でトップクラスの広い室内空間です。大人4人が余裕を持って乗れることはもちろん、後席の室内高が1390mmあるので、小さい子供を立たせて着替えさせることもできます。そのほか、両手がふさがっていても、ドアの下に足を入れるだけで電動スライドドアが開くハンズフリー機能や、スライドドアに連動してステップが出現するオートステップなど、便利機能が充実。中でも乗り降りに関する配慮がきめ細かく、特に子供やお年寄りにとっては乗りやすい車といえるでしょう。

ウェイク(ダイハツ)

軽のクロスオーバータイプ、スーパーハイトワゴンとして開発されたウェイクの特徴は、軽自動車最大級の室内空間の広さです。特に室内高は1,455mmあり、他を圧倒するレベルです。また静粛性が高いことが評価されており、快適な移動空間として日常からレジャーまで、あらゆるシーンで活躍することができるでしょう。2022年8月に新車の生産は終了していますが、いまだに中古車市場では多く取引されており、根強い人気がうかがえます。

軽自動車の定員とその注意点

軽自動車の法律上の乗車定員と、実際の乗車人数には注意が必要です。前述したように、12歳未満の子供が3人+大人が2人などの場合は例外的に5人が乗車しても違反にはなりませんが、シートベルトが人数分に足りないという安全面の問題は残りますし、子供のうち1人でも12歳を超えた途端に定員オーバーです。そのため、やはり軽自動車は原則として4人乗りが基本で、小さい子供でも初めから1人分とカウントしたほうが安心でしょう。

必要な乗車人数に合わせて、4人乗りで足りない場合には、乗用車への乗り替えも検討してみてください。

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