環境に良い点やランニングコストが低価格であることから、注目を集める電気自動車。しかし、ガソリン車と比べると車両代金が高く、購入を迷ってしまう人もいることでしょう。

そこで本記事では、国産・輸入電気自動車を、価格が安い順にランキング形式で紹介します。低価格帯の電気自動車選びのポイントや、気になる電気自動車の維持費・ランニングコストについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

低価格帯の電気自動車選びのポイント

自分に合った電気自動車を選ぶためには、押さえておくべきいくつかのポイントがあります。ここでは、電気自動車選びの際にチェックしたい、低価格電気自動車のメリットとデメリットや、コストに関する情報などを紹介します。

低価格電気自動車のメリットとデメリット

低価格帯の電気自動車を選ぶ大きなメリットは、環境性能の高さと経済性を両立させられる点です。

二酸化炭素を排出せず環境に優しい電気自動車は、特に軽の電気自動車の場合、中古市場にはリーズナブルな車両も見られ購入価格を抑えられます。また電気自動車は燃料費（電気代）が安価で済み、エンジンオイル代が不要であるなど、維持費が安く済むことも長期的な視点で考えた場合のメリットです。

一方で、航続距離（車両が一度の燃料補給や充電で走行できる距離）がガソリン車に比べると短いことや、充電に時間がかかることなどがデメリットとして挙げられます。長距離運転で使用するケースが多い人にとっては、使用時に不安を感じてしまうかもしれません。

購入前に知っておきたいコストとリセールバリュー

電気自動車の購入を検討する際は、車両本体の価格だけでなく、家庭用充電器の設置費用についても理解しておく必要があります。費用は取り付け場所やコンセントの種類によって異なるものの、10万円〜30万円程度です。

初期費用は高めなものの、長期的に見ればガソリン代より電気代のほうが安いため、月間の燃料費という点ではコストを抑えられる可能性があります。

また、中古市場での電気自動車の価値は、バッテリーの状態が大きく影響します。バッテリー性能の劣化が進んでいるものは、リセールバリューが悪い傾向に。バッテリーの経年劣化は避けられないものの、適切な管理と充電が行われてきたものを選ぶ必要があることを覚えておきましょう。

価格が安い順に見る電気自動車ランキング

ここからは、国産電気自動車と輸入電気自動車のおすすめ車種を、値段の安い順にランキング形式でご紹介します（2024年10月時点の新車価格より）。

国産電気自動車の価格が安い順ランキング

価格はグレードによっても変わります。以下のランキングは最も安価なグレードの価格で比較しています。

• 1位 三菱 eKクロス EV　256万～313万円　G、P
• 2位 日産 サクラ　259～308万円　X,X 90周年記念車,G
• 3位 日産 リーフ　408万～583万円　X、X Vセレクション、X Vセレクション 90周年記念車、AUTECH、G、NISMO、E＋ X、E＋ 90周年記念車、E＋ AUTECH、E＋ G
• 4位 マツダ MX-30　466万～521万円　EV、Modern Confidence、Retro Sports Edition
• 5位 トヨタ bZ4X　550万～650万円　G（FWD）、G（4WD）、Z（FWD）、Z（4WD）

ここでは、それぞれの車種の概要や特徴を解説します。

1位 三菱 eKクロス EV

軽自動車規格の電気自動車で、ゆったり過ごせる広い室内空間と、軽自動車ならではの取り回しの良さを両立させた設計が特徴のeKクロス EV（三菱）。走行性能に優れており、高いレベルの静粛性やハンドリングの良さを誇ります。「押すだけ駐車（MI-PILOT PARKING）」という先進機能も搭載されており、駐車が苦手な人にもおすすめです。

2位 日産 サクラ

日産のサクラは、スタイリッシュなデザインが特徴的な軽自動車クラスの電気自動車。静かな走行音や、電気自動車ならではの滑らかな発進・力強い加速が特徴的で、運転を楽しくするドライブモードも搭載されています。中古ならリーズナブルな価格で手に入れることが可能で、コストパフォーマンスに優れた車種です。

3位 日産 リーフ

日産のリーフは電気自動車の先駆けとして知られ、2010年に販売されました。航続距離は年式により異なりますが200km以上走行可能な車両も多く、2023年12月発売モデルでは350km～550

km（グレードによって異なる）走行可能となっています。充実した安全装備と広々とした室内空間を備え、ファミリーカーとしても高い評価を得ています。中古車市場では、お手軽価格で購入できるモデルがある点もうれしいポイントです。

4位 マツダ MX-30

マツダのMX-30は、優れた走行性能と上質な内装で、快適なドライブを楽しめる一台。「フリースタイルドア」と呼ばれる観音開きのドアが特徴的で、第15回キッズデザイン賞の奨励賞「キッズデザイン協議会会長賞」を受賞しました。乗り降りのしやすさにも配慮された設計で、ファミリーや妊婦にもおすすめの車種となっています。

5位 トヨタ bZ4X

トヨタのbZ4Xは、環境性能と快適性を両立した電動SUVです。ゼロエミッションを実現するSUVとして環境に配慮しながら、高い走行性能を発揮。日常の移動から長距離の走行まで幅広く対応し、安全機能「Toyota Safety Sense」により、ドライバーと乗員の安全をサポートします。特に家族連れやアウトドアを楽しむ方におすすめです。急速充電に対応しており、短時間での充電が可能です。

輸入電気自動車の価格が安い順ランキング

電気自動車の購入を検討する際、輸入車に興味があるという人も少なくはないでしょう。ここでは、輸入電気自動車の価格が安い順ランキングと、それぞれの車種の概要を紹介していきます。以下のランキングは最も安価なグレードの価格で比較しています。

• 1位 BYD　DOLPHIN　363万～407万円　BYD DOLPHIN、BYD DOLPHIN Long Range
• 2位 ヒョンデ　KONA　399万～506万円　Casual、Voyage、Lounge、Lounge Two-tone、N Line
• 3位 BYD　ATTO 3　450万
• ​​4位 MINI　THE NEW MINI COOPER　463万～531万円　E、SE
• 5位 MINI　THE NEW MINI ACEMAN　491万～556万円　E、SE

1位 BYD DOLPHIN

中国の大手EVメーカー「BYD」のDOLPHINは、実用的な電気自動車のひとつ。航続距離はスタンダードモデルでも約400kmと長く、日常使いから週末のドライブまで幅広く対応できます。広々とした室内空間と使いやすい収納スペースも魅力的で、使い勝手の良さが伺えます。

2位 ヒョンデ KONA

実用的なSUVタイプの電気自動車である、ヒョンデのKONA。基本的なグレードである「KONA Casual」でも航続距離が456kmと長く、遠距離ドライブにも対応できる性能を持っています。広々とした室内空間と豊富な収納スペース、充実した安全装備を備え、さまざまなシーンで使用できる一台です。

3位 BYD ATTO 3

BYDのATTO 3は、ミドルサイズの電動SUVとして、日常の移動から週末のドライブまで幅広く対応するモデルです。航続距離は470kmと、長距離移動も安心です。車内はフラットな床面設計により広々としており、440Lの荷室容量を備えています。多彩な走行モードや先進的な安全装備も充実しており、快適で安心なドライブを楽しめるでしょう。

4位 MINI　THE NEW MINI COOPER

THE NEW MINI COOPERは、クラシカルなデザインと最新の技術を組み合わせた魅力的な電気自動車です。航続距離は305kmで、日常での使用には十分な性能だといえるでしょう。ブランド特有の軽快なハンドリングと、電気自動車ならではの力強い加速性能を兼ね備え、運転の楽しさを追求したモデルです。

5位 MINI　THE NEW MINI ACEMAN

THE NEW MINI ACEMANは、コンパクトなボディに広々とした5人乗りの室内空間と最大1,005Lのラゲッジスペースを備え、日常の移動から週末のレジャーまで幅広く対応します。リサイクル素材を使用した内装や、クロームとレザーを排除したデザインにより、持続可能性にも配慮。都会での移動を楽しむ方や、デザイン性を重視するドライバーに特におすすめの一台です。

低価格帯電気自動車の維持費とランニングコスト

電気自動車は、ガソリン車と比べて維持費を抑えられる点が大きな魅力。エンジン関連の定期交換部品がないため、メンテナンス費用や消耗品代は安く済むことが多くなります。

また、ガソリン車より電気自動車のほうが燃料費を抑えられるため、ランニングコストにも優れているといえるでしょう。さらに、軽の電気自動車のような低価格帯の電気自動車を選んだ場合は、税金や保険料も抑えられます。

ただし、将来的にバッテリー交換費用が必要な点については、考慮しておくようにしましょう。

価格が安い電気自動車のメリット・デメリットを理解した上で選びましょう

環境性能の高さと経済性を両立させられる点が魅力の、軽自動車クラスなどの電気自動車。環境に優しいだけでなく、維持費・ランニングコストが抑えられるなどのメリットがある一方で、長距離運転に適していない車種がある点には注意する必要があります。

本記事で紹介したランキングも参考にしながら、電気自動車のメリット・デメリットを理解した上で、自分に合った一台を選んでみてくださいね。