車を売却する際には、愛車の価格の相場を知って、できるだけ高く買い取ってくれる業者を選びたいものです。そのためには、車の価値を判断できる査定士に査定をしてもらわなければなりません。車の査定には、出張査定と店舗査定の2種類があります。出張査定と店舗査定のそれぞれの特徴と2つの査定の違いについて解説しましょう。

出張査定とは

出張査定の特徴

出張査定は、買い取り業者が自宅やお客様の希望する場所などを訪れて車を査定し、場合によってはその場で引き取ってくれる中古車買い取りサービスの一部です。車のオーナーは買い取り業者の事業所に車を運ぶ必要が無く、自宅で待っていれば査定を受けられます。こうした出張査定はほとんどの中古車買い取り業者は手数料を取りません。

出張査定の手順

まず、ネットなどで買取店を探し、査定依頼をします。業者から電話がかかってきて、訪問日を決めたら、当日自宅に来た業者に車を査定してもらいます。査定日に買取してくれる業者もいるため、事前に即日買取の可否についても確認しておきましょう。業者と売却価格の折り合いが付いたら、車と車検証などの必要書類を渡します。後日、契約通りの金額の入金を確認したら、全てのプロセスが終了となります。

出張査定の前にすべきこと

出張査定前に、車検証や点検記録などの書面を準備しましょう。また、店舗査定と同様に、細部をしっかりチェックしてもらうため、洗車と車内清掃をしておくことがおすすめです。業者は車体の傷やへこみをはじめ、錆びや塗料の剥離に至るまで細かく調べます。内装についても、シートのへたれ具合から車内にしみついた臭いまでチェックします。

車体が汚れていて細かい傷がチェックできないと、傷があると見なされてしまうこともあるかもしれません。洗車と車内清掃をすれば、余計な減額を避けられるでしょう。さらに、ボンネットを開けてエンジンルームのオイルの汚れや溜まった埃などを綺麗にしておくと、査定の印象が良くなります。

出張査定の方が適しているケース

車検切れの車を査定に出す場合

車に乗らなくなって売りたいと思っているうちに、車検が切れてしまった場合、もはや公道を運転して買い取り業者の事業所まで運ぶことができません。もし持ち込みするなら、レッカー車を確保して車検の切れた車を他の運搬車両に乗せ、事業所に移動させることが必要です。これには少なからず自費で運搬費用がかかってしまいます。こうした場合は、出張査定を依頼して、自宅に置いてある車を査定してもらう方が効率的と言えるでしょう。その後、車を業者が引き取る際は業者側がレッカー車を手配してその費用を負担してくれることがほとんどです。

十分なスペースを用意できる場合

出張査定のために自宅を訪れる業者は、車の隅々までチェックするので、査定には十分なスペースが必要です。場合によっては、車体の下に潜って、マフラーや車軸からタイヤの裏までチェックします。自宅に広い駐車場があれば、このような作業も難しくないでしょう。

複数の業者から見積を取りたい場合

複数の業者の見積もりを取って一番安いところを選んで契約したい場合、いちいち複数の業者を周って店舗査定を受けると、大変な手間がかかります。これより、業者の方から来てくれる出張査定の方が便利でしょう。

店舗査定の方が適しているケース

信頼できる有名な買取業者なのか判断できる・社風などが自身の目で確認できる

店舗査定の場合、車のオーナーは店舗を訪れて店の雰囲気や店員の接客態度などを確認でき、信頼できる業者を選ぶことができます。有名な買い取り業者と似たような名前の零細業者もありますが、実際に店舗を訪問すれば、目当ての業者と間違えることがありません。展示されている中古車の管理状況などから、業者の優劣を見極めることも可能となるでしょう。

時間に余裕がある場合

店舗査定を受けるためには、店舗まで車を運転する時間がかかるので、時間にゆとりのある人におすすめです。車屋さんは平日～土日も営業していることがほとんどなので、平日に仕事がある人は土日にゆっくり査定してもらうことをおすすめします。

近くに店舗がある場合

自宅の近所に買い取り業者の店舗があれば、車の持ち込みに時間がかからず、店舗査定もさほど難しくありません。お客様の空いた時間に査定に行くことができるという点が最大のメリットです。

まとめ

出張査定と店舗査定は、それぞれ適しているケースが異なります。オーナーの事情や車の状態により、出張査定と店舗査定のどちらが適しているか判断しなければなりません。いずれにしても、洗車や車内清掃といった自力で可能な準備を行い、できる限り高い値段で車を売却できるよう工夫しましょう。車を出張査定に出す場合には上記を参考にしてみてください。