車のバッテリー交換はいつすればいいのか、どのような方法ですればいいのか、疑問に思う人も多いでしょう。

この記事では、車のバッテリー交換が必要なタイミングの目安やバッテリーの劣化のサイン、交換の基本手順や注意点を紹介します。安全で快適に運転するために、ぜひ参考にしてみてください。

車のバッテリー交換が必要なタイミング

車のバッテリー交換が必要なタイミングは、どのように見極めたらよいのでしょうか。ここでは交換時期の目安と劣化のサインについて解説します。

バッテリー交換時期の目安

車のバッテリーの寿命は車の種類によって異なりますが、一般的には2年〜5年程度といわれています。具体的にはガソリン車が2年〜5年、アイドリングストップ搭載車が2年〜3年、ハイブリッド車が4年〜5年といわれています。

しかし上記はあくまでも目安で、使用環境や走行距離、車に装備された電子機器の種類などによってバッテリーの寿命は異なるため注意しましょう。

バッテリー劣化のサイン

バッテリーの交換時期は、寿命の目安だけでなく、劣化のサインから判断することも大切です。バッテリーが劣化してくると、まずエンジンのかかりが悪くなります。ヘッドライトが暗くなったり、パワーウィンドウの開閉が遅くなったりと、電子機器の動きが悪くなった場合もバッテリーの劣化が考えられます。

アイドリングストップ機能が搭載された車の場合は、信号待ちなどの際にアイドリングストップする頻度が減ったと感じたら、バッテリーが劣化しているサインです。

また、バッテリー本体に「バッテリー液が少ない」「バッテリー液が変色している」「本体が膨らんでいる」などの異常がある場合も、劣化している恐れがあります。

バッテリー交換の手段

ディーラーに交換を依頼する

国産の品質の良いバッテリーメーカーを取り扱っています。

「バッテリーは品質の良いものを使いたい」という場合には、カーディーラーでの交換が安心です。

自動車整備工場に交換を依頼する

予算や好みに応じてバッテリーを選べる点がメリットです。

カーディーラーより費用が抑えられるケースも多く、バッテリーの交換総額を抑えたい場合には、自動車整備工場にお願いするのも良いでしょう。

カー用品店に交換を依頼する

店内に売っているバッテリーを購入して交換をお願いする形が基本になります。

自分で購入したバッテリーの交換（持ち込み作業）は受け付けていないところもあり、希望のバッテリーを取り扱っているかは事前に確認する必要があります。

ガソリンスタンドに交換を依頼する

車のバッテリー交換を受け付けているガソリンスタンドもあります。ただし、すべての店舗が実施しているわけではないため、注意が必要です。取り扱っているバッテリーの種類は限られるため、バッテリーにこだわりがある場合には不向きです。

自分で交換する

バッテリーは正しい手順で行えば自分で交換することもできます。

以降、自分で交換する場合の手順について説明します。

車のバッテリー交換の基本手順

車のバッテリーを自分で交換する場合は、次のような手順で行います。

必要な工具と準備

まずは現在のバッテリーに表記された型式を参考に、新しいバッテリーを準備しましょう。必要な道具としては、絶縁手袋、保護メガネ、スパナ、サンドペーパーまたはワイヤーブラシ、絶縁テープ、サビ止めグリースがあるとよいでしょう。

また、カーナビやオーディオなどの電子機器の設定がリセットされるのを防ぐために、メモリーバックアップ機器があると便利です。

古いバッテリーの取り外し

車によってバッテリーの位置が異なるため、まずは車両説明書で位置を確認しましょう。作業に入る前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておきます。

必要に応じてメモリーバックアップ機器を接続したら、バッテリーのマイナス端子から外していきます。順番を間違えるとショートする恐れがあるため、必ずマイナス端子から外しましょう。

続けてプラス端子を外し、バッテリーを固定している金具を外して古いバッテリーの本体を取り出しましょう。

新しいバッテリーの取り付け

古いバッテリーが取り付けてあった場所に新しいバッテリーを取り付け、金具で固定します。取り付ける際はプラス端子から行い、最後にマイナス端子を取り付けましょう。メモリーバックアップ機器を取り外し、エンジンをかけて問題がないかを確認できたら作業完了です。

古いバッテリーは普通ごみとして出すことはできないため、バッテリーを購入した店舗や回収業者などに依頼して処分してもらいましょう。

バッテリー交換時の注意点

車のバッテリーを自分で交換する場合、作業工賃を抑えられるというメリットがある反面、慎重に作業をしないとトラブルが発生するリスクもあります。ここではバッテリー交換時の注意点を紹介します。

安全対策とリスク

車のバッテリー交換は、手順を間違えるとショートする恐れがあり、場合によっては発火することもあるため大変危険です。また、新しいバッテリーの選び方を間違えてしまったり、ナットを強く締めすぎてしまったりした場合、動作不良や損傷といった不具合が生じる恐れがあります。正しく安全に交換するためには手順を十分に理解し、正確な作業が求められます。

また、感電のリスクを減らすために絶縁手袋を使用したり、目の安全を守るために保護メガネを着用したりするなどして、安全対策を徹底しましょう。

メモリーバックアップの重要性

バッテリー交換中は車に搭載されたさまざまな電子機器に電気が送られなくなるため、それぞれの機器の設定がリセットされてしまいます。設定がリセットされることを防ぐためには、バッテリー交換の際にメモリーバックアップ機器を使用するようにしましょう。

とくにアイドリングストップ機能が搭載された車の場合は、メモリーをバックアップせずにバッテリー交換を行うと、車の走行に不具合が生じる恐れがあります。安全な走行のためにも、必ずメモリーバックアップ機器を使用するようにしましょう。

まとめ – 車のバッテリー交換の重要性とポイント

車のバッテリーは、寿命を迎えてしまうとエンジンの始動が困難になります。安全で快適な走行のためにも、適切なタイミングでバッテリー交換を行うことが大切です。

自分で交換する場合は安全対策を徹底し、手順通りに正確な作業を心がけましょう。