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ETCの取り付けは自分でできる?やり方や店舗での工賃相場を紹介

ドライバーの中にはETCを自分で取り付けようと思っている人もいるでしょう。しかし、自分で取り付ける場合、どのように行えば良いのでしょうか。また、業者に取り付けを依頼する場合はどれくらいの費用がかかるのでしょうか。そこでこの記事では、ETCを自分で取り付ける方法や、業者に依頼する際の工賃相場などについて紹介します。

そもそもETCってなんだっけ

ETCとは、Electronic Toll Collection Systemの頭文字を取った言葉です。有料道路や高速道路の支払いは従来のやり方だと一旦停車して支払いを行う必要がありましたが、自動車にETCを取り付けることによって、支払いが自動化され、料金所で停車する必要がなくなります。ちなみに日本の自動車のうち、9割以上がETC搭載車であると言われています。

ETCの仕組み

ただ料金所を通るだけで乗車・降車した場所がわかり、料金が確定するシステムが不思議に感じる人もいるかもしれません。このシステムは、ETCが搭載されている自動車が料金所を通った際に、料金所にあるセンサーが反応してETCカードに登録されている情報を交換することで乗車・降車した料金所や利用料金がわかるシステムとなっています。

ETC2.0とは

ETC2.0は2016年に登場した新システムであり、それまでのETCの機能に、高速道路の混雑情報など道路を快適に利用するための機能が追加されたものを言います。また、従来のETCとの違いには機能だけでなく使用している電波帯も挙げられます。ETC2.0以前のETCは2.4GHzの電波を使用していますが、ETC2.0は5.8GHz帯の電波を使用しています。ETC2.0以前のETC車載器の一部の機種は、2022年12月1日以降、電波法関連法令の改正により使用が制限される予定でしたが、現在(2025年2月)も引き続き使用可能です。ただし、今後使用が制限される可能性があるため、ETC2.0以前のETC車載器を使用している場合は早めの交換をおすすめします。

ETCを使うメリット

ETCを使うメリットとして大きいのは、やはり高速道路を利用する際に料金所で一度止まって料金を支払う必要が無い点、割引制度が用意されており、通常時よりもお得に高速道路を利用できる点が挙げられるでしょう。また、先ほど解説した通り、今や日本の自動車の9割以上がETC搭載です。そのため、中古車市場においてもETCは既に取り付けられていることが前提となっています。実際に、中古車市場ではETCがあるかないかが検索項目に含まれており、自家用車を売却する際の価値を上げることができる点もETCを取り付けるメリットと言えるでしょう。

ETCの取り付けは自分でできる?

ETCを使用するためには、ETC車載器とETCカードを用意し、セットアップをする必要があります。ETC車載器の取り付けは自分でも行うことは可能ですが、セットアップに関しては高度なセキュリティ処理を必要とするため、技術面・信頼性などの審査を通過した登録店のみでしか行うことができません。

また、ETC車載器は大きくアンテナ一体型の2ピースタイプとアンテナ分離型の3ピースタイプ、ビルドインタイプの3種類がありますが、ビルドインタイプに関しては新車購入のタイミングにディーラーで取り付けするため自分での取り付けはできません。

ETCを自分で取り付けるためには、専門的な知識や工具などが必要なケースもあるため、失敗して電気系統のトラブルにつながったり、正常に作動しなかったりといったリスクを考えると、信頼できる店舗にお願いするのが安心でしょう。

ETCの取り付けやセットアップの方法

ETCの取り付けは自力で行うのが難しいので、業者に依頼する人が多いです。そこで、ETCの取り付け工事・セットアップの費用や時間を見ていきましょう。

ETC取り付け工事の費用相場

ETCの取り付け工事の費用は大体5,000円程度です。ちなみに、インターネットなどでETC本体を購入してカーショップに依頼した場合は倍程度の費用がかかってしまうことが多いです。そのため、できるだけETC本体を購入したお店で取り付けるようにしましょう。

また、現在使っているETCを最新のものに買い換える場合には、取り付け工事の費用とは別に、古いETCを取り外すための工賃が必要になる可能性もあります。費用はカーショップによっても異なりますが、相場としては3,000円程度です。
車を買い替える際に、使っていたETCを取り外して新しい車に付け替える場合も同様の費用が発生します。今まで軽自動車で使用していたETCを普通自動車に付け替える場合には、車載器の再セットアップをしなくてはいけないため、取り外し費用と取り付け費用に加えて再セットアップの費用も必要になります。

ETCセットアップの費用相場

ETCのセットアップは大体2,500円程度が相場です。そのため、ETCの取り付け・セットアップは1万円以内で済むことがほとんどです。大手のカーショップだと1万円でETC本体がついてくるだけでなく、取り付け・セットアップも済ませてくれるのでおすすめです。

取り付け・セットアップにかかる期間や時間は?

ETCの取り付けにかかる時間は1~2時間、セットアップにかかる時間は3~4時間程度です。したがって、業者に取り付け・セットアップを依頼した場合は4~6時間程度で使えるようになるものと思っておくと良いでしょう。

ETCの取り付けを自分でやる方法

ETCの取り付けは、動作不良や電気系統のトラブルといったリスクを避けるためにも信頼できる店舗へお願いするのが理想的ですが、やむを得ず自分で取り付けをする場合には正しい手順で行うことが大切です。

ETCの取り付けに必要なもの

ETC車載器を自分で取り付けする場合には、以下のような専門の工具を用意する必要があります。

  • ヒューズプライヤーやラジオペンチ、ヒューズクリップ
  • ヒューズ電源コネクタ
  • 配線や端子の加工のための電工ペンチ
  • 配線を電源につなぐためのギボシ端子や接続コネクタ
  • 両面テープ

ETCの取り付け手順

ETCの取り付けは、車載器のタイプによっても違いがありますが、一般的な手順としては以下の通りです。

  • ヒューズボックスから電源を取り出す

ヒューズボックスからACC電源と常時電源の2箇所の電源を取り出します。ヒューズボックスは運転席や助手席の足元にあるのが一般的です。

  • アンテナの貼り付けと配線

電源を確保したら、アンテナを貼り付けて配線をします。車載器がアンテナ分離型の3ピースタイプの場合、フロントガラスの上部、バックミラーのすぐ横あたりに貼り付けるのが一般的です。その際、フロントガラスの縦の長さの20%以内に取り付けなければ、保安基準に不適合となってしまうため気をつけましょう。また、アンテナの配線は多くの場合、内装パネルの内側を通すため、内張りを取り外さなくてはいけません。大がかりな作業になるため、心配な場合はプロにお願いをするのが安心です。

  • 本体に電源とアンテナを接続する

アンテナの貼り付けと配線ができたら、本体にアンテナと電源のコードを接続しましょう。この時、ACC電源と常時電源と間違いがないように注意が必要です。

  • ボディアースをつける

ETC車載器の配線の中からアース(クワ型の端子)コードを車体の金属部分に固定しましょう。

  • 動作確認

すべての配線が完了したら、通電させて正常に作動するか確認をしましょう。問題がなければETC車載器本体を車内に固定して取り付け作業完了です。

自分で取り付けたETCのセットアップはどうする?

ETCは車載器の取り付けは自分で行うことも可能ですが、セットアップは高度なセキュリティ処理を必要とするため、審査を通過した登録店でしか行うことができません。自分で車載器の取り付けをした場合でも、セットアップはプロに依頼をしましょう。

ETC①
ETC①

自分でETCの取り付けをする場合のリスクや注意点

ETCの取り付けは、ある程度の知識と専用の工具さえあれば、自分で行うことも可能ですが、それに伴うリスクがあるのも事実です。では、実際に自分でETCの取り付けを行う場合、どのような点に気をつけたら良いのかを詳しく見ていきましょう。

ETCの取り付けを失敗するとどうなる?

ETCの異常として挙げられるのは、料金所を通ることができなかったり、料金の支払いミスが発生したりするリスクがあることです。できる限り自分で取り付けるのではなく、プロである業者に依頼するのがおすすめです。
また、ETCを作動させるためには、常時電源やアクセサリー電源、アースなどの電源配線を繋ぐ必要があります。これを間違えてしまうと、やはりETCが正常に作動しないため、高速道路の料金所でバーが上がらずに立ち往生してしまったり、ひどい場合には車内の他の電気系統に異常が出てしまったりする原因となることも。車載器の取り付け位置によっても信号を正常に受信できなくなってしまう危険性もあります。最近では自分で取り付ける方法を紹介した動画やサイトも多数ありますが、失敗した際のリスクをきちんと理解しておくことも大切でしょう。

慣れない作業でミス発生の恐れがある

ETCの取り付けは説明書通りに行えば基本問題ありません。そのため、普段から自動車のメンテナンスを自分で行っていない人でも、電源の取り回し、ヒューズ作業などはできるでしょう。ただ、これらの作業は面倒なので、時間がかかる故に慣れていないとミスが発生しやすいです。万が一ETCの取り付けが甘いと、いざETCを通過する場面になって通過できないなどといったトラブルに繋がります。ETCを通過する際は原則徐行で通過しますが、大半の車は問題なく通過できるので、後ろの車が気づかずに事故に繋がってしまう可能性も0ではありません。そのため、ETCを設置する際は確認を怠らないようにしましょう。

自分でやらなくても安く済む場合もある?

ETCの車載器は、大体5,000円~2万円程度が相場です。それに対して、カーショップだと取り付け・セットアップ費用だけで、車載器本体を無料でサービスしてくれるところもあります。場合によっては業者に依頼した方が安いこともあるので、自力で取り付け・セットアップを行う前に業者に費用を確認してみましょう。

ETC2.0車載器への交換にあたっての注意点

高速道路の一時退出や交通情報の相互通信が可能になったり、特定の区間で通行料金の割引が受けられたり、便利な機能が搭載された次世代ETC「ETC2.0」。従来のETCから新しくETC2.0車載器に買い替える場合、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか。主な注意点を確認していきましょう。

ETC②
ETC②

ETC2.0車載器への交換が必要かの確認方法

高速道路利用者の約9割が利用しているETCですが、電波法の改正により、一部のETC車載器が2022年12月1日以降に使用できなくなることが決定しています。これは「ETCの2022年問題」と呼ばれていました。対象となるETCをお使いの方の中には、ETC2.0への買い替えを検討されている方も少なくないでしょう。

ただし、2022年問題については、移行期間が延長されています。

さらに、2030年頃には、セキュリティ規格の変更により、現在利用されているETC車載器の一部が使用できなくなる「ETCの2030年問題」も控えています。2030年問題では、情報漏洩を防ぐためのセキュリティ対策が強化されるため、古いETC車載器は利用できなくなり、ETCレーンを通過できなくなる可能性があります。

では、具体的にどのETC車載器が使用できなくなるのでしょうか。国土交通省によると、2022年問題では2007年以前に製造されたものが対象となります。ただし、製造年は車載器管理番号から判別することができないため、使用しているETCメーカーのホームページなどで確認をするのが確実です。2030年問題に関する詳細な情報も、各メーカーのWebサイト等で確認できます。

ナビ連動の車載器取り付けについて

便利な新機能が追加されたETC2.0には、単体で使用するタイプとカーナビと連動させるタイプの2種類があります。単体で使用する場合にはこれまでのETCと同様に、専門的な知識さえあれば自分で取り付けることも可能ですが、カーナビと連動させるタイプは、車両情報の信号を取り込まなくてはいけないケースもあるため、決して簡単な作業ではありません。取り付け後のトラブルなどを防ぐためにも、正しく取り付けをしてくれる専門店に頼むのが安心でしょう。

ETCの取り付けはできるだけカーショップに依頼するのがおすすめ!

ETCは特に高速道路を利用する際に快適になる上に、利用料金も安くなります。そのうえ、中古車として売却する際も、ETC搭載車の方が価値が高いので、ETCを取り付けるメリットは大きいでしょう。ETCの取り付けは、素人でもできますが、取り付けミスは事故にも繋がりかねないうえ、料金もカーショップに依頼した方が安いケースがあるので、できる限りカーショップに依頼しましょう。

中古車を購入した際のETCの使用については、以下の関連記事を参考にしてください。

中古車のETCはそのまま使える? 再セットアップに必要な料金や対処法

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