「メルセデス・ベンツ」や「フォルクスワーゲン」などの外車は、日本車にはないデザイン性や機能性から、高い人気を誇ります。一方で、日本車に比べて修理費用などのコストが掛かることでも知られています。そこで今回は、外車に掛かる具体的なコストに着目して、メリットとデメリットをご紹介します。

 

 

正規輸入車と並行輸入車のメリット・デメリット

中古の外車は、輸入ルートと輸入時の状態などによって日本の中古車よりも細かく分類されます。

 

中古の正規輸入車

正規輸入車とは、主に正規の販売店(ディーラー)で販売される外車です。日本に輸入されるに当たり、日本の規格に合わせてあります。

その正規輸入車が日本に輸入された後で中古車となったのが、中古の正規輸入車です。メリットは、履歴が明らかで保証が付いているものが多くなります。デメリットは購入価格が高いことでしょう。

 

中古の新車並行輸入車

並行輸入車は、正規ではないルートで輸入され、個人や個人経営の外車販売店などで販売される外車を指します。並行輸入した新車を新車並行輸入車と呼びます。

これが国内で中古車になったものが、中古の新車並行輸入車です。正規輸入車とほとんど変わらないイメージで購入できます。正規輸入と比較したメリットとしては、取り扱われる車種の多さと価格の安さがあります。デメリットとしては、保証面で不安が残ること、新車並行輸入車を偽って、後述する中古の並行輸入車を販売する悪質な販売店も存在することが挙げられます。

 

中古の並行輸入車

中古の外車を並行輸入したものを中古の並行輸入車と呼びます。最大のメリットはとにかく価格が安いことです。しかし、デメリットも大きく、メンテナンス状況が非常に悪いものや、メーターの走行距離をごまかしてあるもの、外国での履歴が全く不明なものなど、問題を抱えた車が多いのが現実です。

また、良心的な販売店が非常に状態の良い掘り出し物を安く販売していることもあるため、ハイリスクな分だけハイリターンの可能性もあると覚えておくと良いでしょう。

 

 

日本車と比較した外車の維持費

外車に掛かる維持費は、日本車に比べて高いと言われています。具体的な理由を挙げていきましょう。

 

税金

自動車の税金は、重量や排気量によって決定されます。そのため、外車であるという理由で特別に税金が高くなるということはありません。ただ、日本とは異なる道路事情に合わせて作られた外車のハイクラス車種などについては、重量があって排気量も多いため、自動車税や重量税が高くなりやすいと言えます。

 

車検費用

外車の方が高いのが一般的です。ただし、整備代や部品代などの費用を節約できる上、近年はユーザー車検のような新たな車検も登場しており、工夫次第では日本車と近いレベルまで車検費用を抑えることができます。

 

保険料

外車は高めに設定される傾向にあります。それは修理に掛かるコストの高さや、人気が高い車種には盗難のリスクが伴うためと言えます。

 

ガソリン代

外車の方がガソリン代は高くなります。これは、外車の多くがハイオクガソリンを使用するよう指定されているためです。ただし、最近では軽油が使えるクリーンディーゼルエンジンを採用した外車も増えており、ガソリン代も抑えられる可能性があります。

 

 

外車購入には中古がおすすめ？

購入に必要なコストを重視するのであれば、中古購入は非常におすすめできます。安全面の心配がある場合は、正規のディーラーや信頼できる販売店を利用しましょう。しっかりとした保証が付いてくる外車を購入できれば、新車を購入するよりも抑えたコストで、新車同様に満足できる可能性は十分にあります。履歴や車体のキズ、保証の確認などを怠らないことが大切です。十分に納得できるようであれば、購入を検討すると良いでしょう。

 

おわりに

外車の維持費や価格が日本車に比べてやや高価になるのは仕方がないことです。しかし、中古販売で購入価格を節約することで、新車よりも何倍もお得に外車を手に入れることが可能です。また、維持費も工夫次第で日本車と同程度に調整できる余地があります。

 

優れた運転性能、乗り心地を考えたシート、エンジン音など、外車には日本車とは違った趣があります。初期費用を抑えられる中古購入をうまく利用すれば、お得に理想の外車と巡り会えるかもしれません。

 

＜記事NO.RC-00016＞