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34.雨や雪の日は注意しよう! 車がスリップする原因と対処法
雨や雪の日、車がスリップしてひやりとしたことはないでしょうか。スリップはなぜ起きるのか、起きたときにはどうすべきかなど、スリップの原因や対処法についてまとめます。

車がスリップする原因とは?

車がスリップするのはなぜなのか、主な原因は次の2つです。

ハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間に水が入り込むことで、運転のコントロールがきかなくなる状態のことです。雨天時や積雪時の道路、凍結した路面などで起こります。

ハイドロプレーニング現象が起きるとハンドルやブレーキも正しく機能しなくなり、車が制御不能な状態になってしまいます。

ハイドロプレーニング現象についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
「ハイドロプレーニング現象対策!雨の高速道路を走る際に気をつけることは?」

砂や土の多い路面

水と同様、スリップしやすい要素となるのが路面上の砂や土です。タイヤの溝やタイヤと路面の間に砂や土が入り込むことでタイヤのグリップ性能が低下し、ハイドロプレーニング現象と同じように車の制御が難しくなります。

また、雨の降り始めも路面に砂や土などが浮いてスリップしやすくなります。雨天時に砂や土が多い道路での走行はさらに危険性が高まるため注意が必要です。

車がスリップしてしまったときの対処法

万が一車がスリップしてしまったら、ドライバーは何をすべきで、何をしてはいけないのか、対処法を見ていきましょう。

アクセル・急ブレーキは踏まない

まずやってはいけないのはアクセルと急ブレーキを踏むことです。

スリップ時、タイヤが地面をグリップしていない状態でアクセルを踏んでも加速しません。しかし、アクセルが反応しないからといって、スリップ時にアクセルを踏み込んでしまうとタイヤのグリップ力が戻ったときに急加速をしてしまうことになるため危険です。前を走る車に追突したり、ハンドル操作が追いつかずにカーブから飛び出してしまう可能性があります。

さらに急ブレーキはそれ以上に危険です。急ブレーキを踏むとタイヤがロックされてしまうため、タイヤのグリップ力が戻ったとしてもその時点でさらにスリップが起き、車は完全に制御不能な状態に陥ります。そうなると立て直すことは難しく、通常の方法で止まることができなくなってします。結果、大きな事故に繋がる危険性も非常に高まります。スリップしたときは、反射的に急ブレーキを踏んでしまわないように注意しなくてはなりません。

また、急ハンドルもNGです。スリップしたときに急にハンドルを切ってしまうと、タイヤのグリップ力が戻ったときに、いきなり思わぬ方向に車が方向転換します。スリップすると急にハンドルが軽くなるので、このときに大きくハンドルを回さないように気をつけましょう。

車がスリップしてしまったときは、パニックに陥ってアクセル、ブレーキ、ハンドルとも、極端な操作をしないように気をつける必要があります。

ハンドルを少しずつ戻す

車がスリップしてしまったら、まず落ち着いて状況を見きわめつつ、タイヤのグリップ力が戻るのを待つことが肝心です。多くの場合は、少しずつグリップ力が回復します。

ただ、大きくスリップした際は、何もしないままでは車がスピンしてしまうことがあります。その場合は「カウンターステア」という操作が有効で、後輪が右側にスリップしていたらゆっくりとハンドルを右に、左側にスリップしていたらゆっくりとハンドルを左に操作しましょう。

カウンターステアはレースのドライバーなども使うテクニックですが、それほど難しく考えなくて大丈夫です。例えば後輪が右に流れると車体は左方向に傾いている状態になるので、まっすぐに立て直そうと自然に右側にハンドルを切りたくなるはずです。そのとき急にハンドルを回すのではなく、ゆっくり操作すれば、だんだんとスリップが収まります。そうしたらハンドルを少しずつ戻しましょう。

ちなみに、前輪がスリップすると制御するのはかなり難しくなりますが、通常の運転をしていれば前輪がスリップすることはほとんどないはずです。

運転中のスリップを防止する方法

スリップしたときの対処法を知っておくことも大事ですが、それ以上に大切なのはスリップしないよう気をつけて運転することです。スリップを防止するには次のポイントに注意を払いましょう。

 

  • 雨天時や濡れている路面、砂や土の多い路面を走行するときは速度を抑える。
  • 上記の条件のときは、カーブを曲がるときに急旋回をしない。
  • タイヤの空気圧をチェックする。
  • タイヤの残り溝があるか、ヒビが入っていないかチェックする。

また、雨の日などは先行車との距離をいつもの2倍程度にすることも心がけましょう。さらにスタッドレスタイヤは雪道では効果がありますが、雨の日は逆にハイドロプレーニング現象が発生しやすいので要注意です。

スリップは路面が濡れているときや砂や土が多いとき、さらには速度が出すぎているとき、タイヤの状態が正常でないときにも起こりやすく、危険性が増します。上記を参考にスリップを起こさないよう注意しましょう。

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