衣類や装飾品にも値の張る品はありますが、車を買うとなると、ちょっとケタの違う買い物になります。衣類のバーゲンセールのように、車にも安い時期やお買い得な時期があるのなら、ぜひその時期を狙い、少しでも安く手に入れられるとありがたいもの。さて、車の買い時とはいつになるのでしょうか。この記事で、車が安く購入できる時期について解説します。

車の購入が安くなる時期はある？

そもそも、車が安く購入できる時期というのはあるのでしょうか。
実は、一般論でいうと「ある」のです。ただし、あらゆる車が安くなるということとは、ちょっとワケが違うので、その点はしっかり押さえておきましょう。補足すると、手に入れたい車が新車なのか中古なのか、どんな車種やグレードを希望しているかなど、条件によっては安くなる時期があるというのが答えになります。

車が安く購入できる時期

車が安く購入できる時期は、具体的にはいつ頃なのでしょうか。おもな時期は、次のようになります。

決算時期

ひとつは、自動車メーカーや販売店が決算を迎える時期です。決算とは、年に一度、会社の収支状況に基づいて、利益や損失の金額をはじき出すこと。決算時期は会社が独自に決めることができますが、日本では多くの会社が3月を決算の時期としています。つまり、それまでに一台でも多く売ることが会社の業績につながるため、各社、販売の追い込みをかける時期でもあるのです。

関連して、できるだけ在庫を減らしておきたいといった事情も絡んできます。なぜなら、在庫が多いことは、会社にとっては決算上の不利になるから。多少値引きをしてでも購入してもらって在庫を減らすほうが、経営上はプラスの報告ができるのです。

なお年度末決算ほどではありませんが、中間決算の時期も同様の考え方から、安くなる時期といってよいでしょう。

ボーナス時期

ボーナスが出る時期も、安く買いやすい時期のひとつ。購入する側にまとまったお金があればローンも組みやすくなりますし、少し高い買い物でもしやすくなる……という事情を自動車会社や販売店が見越しているからです。販売店としては売り時になるわけですから、購入に向けて顧客の気持ちが動くよう、値引きにつながるキャンペーンなどを実施することがあります。

モデルチェンジ時期

新しいモデルが出ると、旧モデルはどうしても価値が下がってしまいます。ということで、車のモデルチェンジがされる時期も、狙い目です。購入する車が最新モデルでなくてもいいという場合は、モデルチェンジの時期や有無についてもチェックすると、安く購入できるかもしれません。

オープンカーは春以外、SUVは冬以外

季節性と関係のある車は、その季節をはずすと安く買える可能性が高くなります。例えば、オープンカーなら需要が高まる春を除いた季節、SUVなら同じく需要が増えてくる冬を除いた季節が狙い目です。

車を安く購入するその他のポイント

上記でお伝えした時期以外にも、車を安く購入するためのポイントがあります。確認しておきましょう。

市中在庫の多い車種を選ぶ

中古車や新古車を希望するのであれば、市中在庫が多い車種を選ぶのがコツ。一般的に、供給量が需要を上回ると、価格が下がります。同じ車がたくさん出回っている場合、なかなか買い手がつかないことも。車の状態にもよるので一概にはいえないのですが、業者としては買い手がつかない状況は避けたいため、かなり安い価格で購入することがあるのです。

オプションを外す

車には、さまざまなオプションがあります。説明を聞いてしまうと魅力的に感じますが、オプションを追加すればするほど高額になりますし、つけてはみたものの、あまり使わないということもよくある話です。オプションの中には後付けできるものもあります。本当に必要なもの以外はオプションを外すことも、安く購入するための大事なポイントです。

値引き交渉を行う

少しでも安く買いたいなら、臆せずに値引き交渉もしてみましょう。新車の場合は、ライバル会社の同タイプの車を引き合いに出すと交渉がスムーズにいくことも。中古車の場合も、ダメもとで口にすれば思わぬ結果につながることがあるかもしれません。

車を安く購入する時に覚えておきたい税金対策

最後に、車の税金対策として、ぜひ覚えておきたいことをお伝えします。ご存知の通り、車を所有している人は、自動車税を納めなければなりません。これは、4月1日の時点で所有しているか否かが基準になりますが、注目したいのが、普通自動車と軽自動車の違いです。

普通自動車の場合は、4月1日以降の購入であっても、月割りで自動車税が算出され、納入することになります。
一方の軽自動車は、月割りがありません。つまり、4月1日の時点で車を所有していれば1年分の自動車税を納めることになりますが、そうでなければ必要ないということ。例えば4月2日に車の所有者となった場合、普通自動車には自動車税が発生しますが、軽自動車は翌年4月1日になるまでは自動車税がかからないのです。

節税という観点でいうと、軽自動車の場合は、4月2日以降の早い時期に購入するのがお得ということになります。

車が安い時期や安く買う方法についてお伝えしました。ぜひ、車を探すときの参考にしてください。ただ、中古車の場合は同じ状態の車体が複数あるというわけではありません。お気に入りの中古車との出会いは、一期一会。タイミングを逃さずに入手するためにも、まずは中古車販売店に出向き、相談してみましょう。それが、希望の価格で欲しい車を手に入れる第一歩です。